マーケティングの考え方は、
ものすごいスピードで変化している。
そういう気がしてなりません。
そもそも、マーケティングの歴史は
ほぼ100年前のアメリカ。
しかし、そのときは?
はじめて、「マーケティング」という言葉が登場したのは
1905年(明治38年)。
オハイオ州立大学のビジネスコースで使われたそうです。
しかしそのときのマーケターとは、
メーカーと小売業者の間のエージェント。
いまでいう営業のような仕事だったようです。
そして、日本に入ってきたのは60年代。
その頃は、モノ不足で作れば売れた時代。
つまり、生産時代のマーケティング。
次に、売り込めば売れた時代。
85年くらいまで続いた販売の時代のマーケティング。
そこからが、所謂マーケティング。
商品が氾濫するようになったために、
戦略的なマーケティングが、求められるようになったわけです。
で、みなさんもご存知のコトラー流マーケティングが主流に。
「マーケティングとは、個人や集団が、製品及び価値の創造や交換を通じて、
顧客のニーズや欲求を満たす社会的プロセスである」と。
分かりやすく言うと、「ただ売るだけではなく、消費者のニーズや欲求を把握し、それに対応して満足してもらえるようにすること」。
この頃から、消費者という言葉が、何よりも重要なことになりました。
ま、当たり前と言えばそうですが、
ますます、主導権を消費者が持つようになったということですね。
それに拍車をかけたのが、ソーシャルメディアの台頭。
いままでのマーケティングは、
メーカーが自分の都合のいいように、
消費者を囲い込もうとしていました。
だからこそ、マーケットのポジションや、奪い合いが不可欠だったわけです。
しかしです、そのマーケットという概念に変化が起きてきたような気がしています。
マーケットは、メーカーの自由になるものではなく、
消費者が自由に、流動的に変化させていく。
そんな現象です。
そうなると、お得意のポジショニングもままならない。
メーカーからのメッセージも届きにくくなる。
ソーシャルメディアや経済の破綻などの理由で
消費者は、変幻自在に動き回るようになったのです。
そこには、いままでの理論は通用しません。
消費者は消費者同士で、
マーケティング・コミュニケーションを始めたのです。
ま、これこそが本来のマーケットだと思うのですが。
こういう現象が起きてしまえば、
いままでのマーケティングでは、対応できないのは自明の理。
何を基準にマーケティングをすればいいか、
マーケターは日々探しています。
でも、原点に返って考えればいいだけのこと。
そうです、唯一変わらないのは、
消費者とブランドの関係構築。
つまり、ブランディングです。
残念なことに、
いままではマーケティングの中の一部としてしか
考えられていませんでした。
ブランディングは、高級なイメージをつくること。
モノを売るという行為にはそれほど適していない、と。
そうでしょうか?
もともと、ブランディングとは、消費者との絆をつくること。
消費者の心に中に、
「大好き」という特別な感情をつくることなのです。
とすれば、変幻自在で自由な消費者を追いかける手段は
ブランディングしかありません。
いかに、そのブランドを好きになってもらい
特別な感情とともに、自分の心の中で育ててもらえるか。
つまり、ブランドはメーカーのものではなく、消費者のもの。
その考え方が必要になります。
こうして、ブランドと消費者の絆ができてしまえば
簡単には、その絆は崩れません。
彼らが、どこへ行こうと、何を考えようと。
これこそが、メーカーがいまやらなければならないこと。
マーケティングより、ブランディング。
それができれば、
はじめて、消費者が主導権をもつことが実感として理解できるでしょう。
ブランディングの時代が、やっときました。
そういう思いです。

