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コミュニケーションの耳袋

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2009年10月20日(火)

野村万作の最後の狐?

78歳にして、
16年ぶりに演じる「釣狐」。
空気は裂け、
光が舞い、
声が狂った。

恐れ入りました、万作さま。
これほどに美しい狂言は正直、はじめてです。

狂言の面白さの一つは、
おバカな人間を、笑いつつも
やさしいまなざしを向けるところ。

だから、大好きなのですが、
16年ぶりに演じた釣狐は
想像をはるかに超えていました。

猿に始まり、狐に終わるといわれる狂言の道。
謡あり、早い足の運びあり、飛び上がることもある釣狐の曲は
狐を表すために無理な姿勢を保ちながら演じるのです。
若手でさえ息が切れるほどの厳しいもの。

深田師匠の初演のときでも
ハーハー言う、息遣いがはっきり聞こえました。
今回の万作さんも
耳を凝らすと、息の荒いのがわかります。

22回も演じた万作さんでさえそうなのです。
今回は、装束なしの袴狂言。
演技のすべてが見えてしまう、
隠しようのないやり方です。

簡単にストーリーを説明すると
仲間の狐が次々と罠に捕まる。
それに怒った古狐は、僧に化けて猟師(野村萬斎)のもとへ。
そして、狐の執心の恐ろしさを語り、罠を捨てさせる。
その帰途、猟師の捨てた罠を見て
野生の本性がよみがえる。
ああ、うまそうな油揚げ。
ああ、食いたい。

こんな感じです。
ユーモアといえばそうですが、
それを美しさに昇華させた万作さんの演技は神がかり。

人間は年をとったら、その分、若い時と違うエネルギーが
生まれるのだな、と痛感しました。

わしも、まだまだひよ子です。
万作さんの後姿を追って頑張ります。

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コメント (1)

Acky(安村亜紀):

お狂言も猿や狐が大事な役どころなんですねぇ。なるほど。

同じく10月、歌舞伎座では、音羽屋さん(尾上菊五郎丈)が、
汗ダラダラでもっさりと狐の化身を演じておられました。
狐忠信を演じるには体力的に厳しい年齢でらっしゃるのはファンはもとより承知。
動きはあれでしたけど、情感たっぷりに見せて下さった素晴らしいキッネさんでした。
始めて、義経千本桜で泣きました。

関橋さんのブログ拝見して、
おっしゃるとおり、若い時と違うエネルギーが珠玉の芸を奏でるんだぁ。
芸は、表に見える動きより、性根が大事なんだぁ。
と再確認いたしました。

相変わらず、舞台芸能に、どんどんハマり込んで行く私でございます。(大汗;)

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