自己中から、巣ごもりへ。
そして、ふたたび、人とつながる?
個人主義は、思わぬ展開を見せている。
マスマーケティングを支えていたのは
実は個人主義だったことに気付きました。
哲学者・内田樹さんが言っていることに
「個の原子化」というのがあります。
いわゆる、「自分らしい生き方」がもてはやされたのは
そうです、80年代。
いい時代が生んだ産物と言えるかもしれません。
その結果、
一人暮らし、子どもの個室、がふえ、
いままでは家族4人で暮らしていたのが
バラバラになり始めました。
それで、
1台で済んだ、テレビや冷蔵庫が4台必要になった。
これが、マスマーケティングに拍車をかけたのです。
さらに、自分らしさの表現とか何とか言って
ファッションにかけるお金も一気に増加。
世は、バブルに向かってまっしぐらでした。
つまり、内田さんが言うように
個の原子化が、世の中を消費の世界へ導いた、
と言えなくもない。
しかし、いい時代は続きません。
バブルがはじけ、不況、そして世界金融危機。
それで、
人は家の中に閉じこもって、
最小限の消費しかしなくなった。
なんだか矛盾に満ちたプロセスです。
ま、それが人間らしいとも言えますが。
でも、ちょっとだけいいことも。
原子化した個の流れに変化の兆し。
仕事以外で上司と付き合ってもいいという20代が
この10年で、50%から65%にふえたのです。
人のためになることをしたいという20代は
過去最高の43%。
おもしろいのが、
あの世を信じる、という20代は、49%もいるのですよ!
WOW!
社会が閉塞して、やっと精神的充足を
もとめるようになったのです。
人とつながりたい、人の役に立ちたい、と。
人間はやはり、揺り戻しの動物。
世界金融危機が、こんなことをもたらすとは。
この傾向が、もっと進むことを信じて、
人と人がもっとつながるように。
まだまだ、捨てたものじゃありませんね。

