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コミュニケーションの耳袋

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2008年04月15日(火)

「イカの哲学」はイカス

中沢新一・波多野一郎著「イカの哲学」
なんだか、モヤモヤしていたものがすっきりしました。
身勝手なヒューマニズムとおさらばです。
P4150557.JPG

この本のすごいのは、イカの観点から
圧倒的な平和への願いが書かれていることです。
人間だけがよければいいという、ヒューマニズムではなく
根本的な視点があることです。
タイトルがなにより、びっくり。
イカで育った(感謝!)八戸出身者にとって、イカは
ものすごく身近なだけに感動もひとしおです。
波多野一郎という人は、特攻飛行隊の生き残り。
それこそ、出撃数時間前に中止になったそうです。
その後、シベリアでの過酷な強制労働を経験し、
それから、アメリカ・スタンフォード大学哲学科に進んだ。
彼の祖父は、理想の資本主義を実現させようとして
グンゼをつくった波多野鶴吉。
そういう信念の血を受け継いでいるのでしょうか。
死と背中合わせに二度もなりながらも、
世界がどうなっているかを知らずに死ねない、の一念が
彼のエネルギーになっていたようです。
イカとの出会いは、夏のバイト。イカの冷凍工場で働いているとき
死にかけたイカと目が合った。
イカは、「俺たちの存在に一体何の意味があるんだい?」
そう問いかけてきた。
彼はそのとき気がついた。イカを食料としてしか見ないと
イカはただの「モノ」。しかし、イカも間違いなく生きている、
そう、「実存」なのだと。
イカは大きな網で大量捕獲されて、その中でギューギュー詰めにされ
実存からモノへ変化していく。
もともと、人間は生きるために狩猟をする。
しかし、以前は、狩猟した獲物を皮、骨にいたるまで大事に使ってきた。
それこそ、飾って、感謝の意を表してきたはずです。
その感覚がいつの間にか薄れてきています。
この動物と人間の関係にこそ、
絶対的平和の基礎があると、波多野さん、中沢さんは言うのです。
もっと書きたいことがありますので、
次回に回します。

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