爆笑問題の太田光と、人類学者の中沢新一の対談形式の本。
「憲法九条を世界遺産に」
ぜんぜん異質な組み合わせのようでいて、
発信場所、表現形態が違うだけのふたり。
話がずれているようで、そうでもなくて、おもしろい。
タイトルからして、何じゃこれ!です。
目の付け所というか、発想というか、やられましたね。
こういう異分子同士のぶつかり合いは、刺激があって面白い。
とっちらかったり、話がずれたりしていても
中沢さんの大きな視点がゆるぎなく、ほほー、と読み進ませる。
続けて2回も読みました。
平和憲法は、突然変異、珍品というくだりがあるのですが、
まさに戦後のあの瞬間でなければ生まれなかった奇跡。
アインシュタインの相対性理論のような成り立ちだった、と。
アメリカはあの時点で、理想を考えた。
彼らの発想の中には、アメリカ先住民の考え方が色濃く反映されている。
つまり、インディアン。
インディアンは血で血を争う戦争をしていたが、その結果として
平和同盟を築いた。その精神が、平和憲法に生かされているというのです。
しかし、アメリカは自国ではそれをできないと知っていた。
だから、日本をその実験の場にした。もちろん、推測ですが。
そういう意味では、この憲法は人類の理想を考えたものに違いない。
もちろん矛盾だらけです。
じぶんの家族が海外からの爆撃でやられても、仕返しできない。
でも、こういう実験は素晴らしいと思います。
もちろん、うまくいかないところもたくさんある。
でも、そういう理想がストッパーになって、人はいろいろ考える。
チベットの僧侶もそうでしょう。
ただ、修行して人のために祈る。
こういう無駄に思えることこそが、人類の本質を現しているのかもしれない。
なんだか、そんな日ごろ考えないことを考えさせてくれました。
サンキューです。中沢さん、太田さん。

