
映画「スケッチ・オブ・フランクゲーリー」
スペイン、グッゲンハイム美術館の異様な姿でおなじみだ。
彼の建築への思いを、映画監督シドニー・ポラックが
ドキュメンタリーに仕上げた。
73才のオヤジは、素晴らしく変だった。
建築も模型を見ながら、ポラックとの会話は始まる。
模型といっても、厚紙でできた、子どもの工作のような代物だ。
それをあちこちから眺めて、鋏でジョキジョキ切り刻んでいく。
まさに、工作。
このカーブが気取った感じでいやだな、といって折り曲げていく。
うーん、怒った感じがないな、そうだ、アフリカの仮面だ。
で、波型ができていく。3つ?2つ?
そういいながら、ポラックに、「変だろ!ずれてるだろ!」
と、相手に言っているけれど、自問している。
気に入ると、子どものように、にたにた。
建築家のイメージではない。
そう思い込んでいただけかもしれないが。
建築というと、綺麗で、スマートで、直線的に整理されている。
フランクのそれは、まったく違う。
違和感だけを追い求めているのかと思うけれど、
実際の、グッゲンハイム美術館は、
奇妙な形をしているが、地中から這い出したような
土地との一体感を感じさせる。
決して宇宙から迷い込んだ、異物ではない。
建築物を人口と考えず、自然と思えばそうなるのかもしれない。
我々が思っている自然もまた、人間に都合のいい固定観念から
できているのだから。
また、フランクは、もうひとりでは仕事はできないとも言っている。
チームこそが彼の源泉。
これもまた、人間という動物の正しいあり方、と思わせる。
オヤジは年を取るごとに、実は本当の自然に近づいているのかも
しれないな、と強く感じた。
うれしい限り。
ちなみに写真は、神戸にある、フィッシュダンス。

