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コミュニケーションの耳袋

現代のコミュニケーションに関する話を、しかも門外不出の話を、誰よりも早くお伝えします。
大きな耳に溜め込んだ耳寄りな話、広告、心理学、マーケティング、クリエイティブなどなどを。21世紀の耳袋、として発刊します。

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2007年02月06日(火)

深澤直人のデザインの輪郭

工業デザイナーの深澤直人。
この人は、「ふつう」の天才だ。
「ふつう」というと語弊があるかもしれないが、
彼の言葉にこんな一節がある。
“えー、と思わせるような強さをなくすことの方が
すごいと思う。わっと驚かせることよりも
はるかに強い。それが難しい。

だってみんなふつうを期待していないわけだから。
ふつうにするには勇気がいります。”
デザイナーにしろ、クリエーターにしろ
みんな人と違うことをやろうと必死になっている。
私も。
目からうろこ、肩からちから。
しかし、最後に残るものは、ふつう。
こぼれ落ちていく砂の中で最後に残るもの。
どうしても、最初のインパクトにこだわってしまう。
しかし、考えてみると、最初に輝きをもったものは
いつかはその輝きを失ってしまう。
そう考えると、アイディアというものは何だろう。
難題だ。
「ふつう」は「個性」と逆説の意味で捉えられる。
「ふつうですから」という言葉には
謙虚以上に卑屈さが漂う。
しかし、毎日食べるごはん、毎日座る椅子。
それらには、使う人を強要しない性質がある。
それらの「ふつう」を「いいふつう」にできれば
なんだかいい気分になるのかもしれない。
そう考えれば、付加価値というのも
経済社会が生み出した、使い捨て文化なのかもしれない、
という疑問も浮かぶ。
だからこそ、スローライフなどのふつうの生活が
人の関心を呼んでいるのかもしれない。
深澤さんの、いいふつうをちょっとだけ。
カップを置くための窪みのあるノート、
地面においても平気なズック底のバッグ、
かばんを引っ掛けられるようにへこみのある傘の柄。

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